外観は、住宅の要素を隠し美容室としての顔を前面に押し出しました。almond greenカラーのガルバリウム鋼板に、温かみのある杉板、玄関入口エリアは対比色として真っ白の外壁サイディングを用いました。異素材の組み合わせが美しい外観です。

ウッディを基調とした温かみのあるLDK。天井高さは2.6ｍとし、キッチンエリアの天井をあえて下げることによって、DKとは異なる作業エリアであると主張しています。空間を統一させるため、家具の木部や金属部の色味は他の建材と揃えています。

アメリカの倉庫のような、サビや古材が似合うビンテージスタイルがオーナー様の希望でした。着工後はわりと早い段階で家具を決められ、その家具のイメージに合った内装を選定していきました。

ダイニングの遊びとして、ライティングレールにドライフラワーを下げられています。時間と共にゆっくり色あせながら、時間の経過を楽しみます。

子供部屋は1人１人専用に独立させています。視覚的には遮られていますが、奥では自由に行き来が出来るようになっているのが特徴。それぞれ違うことをしていても邪魔にならない距離感を保ちつつ、いつでも声をかけられるので、コミュニケーションの活性化に一役買っています。

仲良し姉妹。子供部屋のクロスは自ら選んだものを採用しました。長いおうち時間を快適に過ごせるように、木を中心に、自然を感じさせる色や素材で構成された北欧インテリアが似合う空間となっています。

モルタル金ゴテのラフな仕上がりに、無機質なアイアンが走っている美容室の内観。お客様がここにきてひっそりと変身を遂げれるような非日常的な秘密基地を演出しています。

オーナー様が元々所有していた緑皮の椅子や吊り下げランプを再利用し、馴染みやすいシックな空間を造り上げました。

ファサードの中心は本物の杉板を貼っています。オーナー様が自然素材である杉板外壁材の「歴史」を「経年美化」と捉え、変化していく様を楽しみに、いずれ訪れる塗装の補修も自らDIYしたいというお考えに、私たちは大変共感しています。この建物は幸せだなぁとつくづく感じます。